しち十二候について 「しち十二候」について

七十二候は、植物の成長や動物の行動、気象の変化などによって季節の移ろいを美しい言葉で表した農事暦ですが、こうした季節・気候の変化は、私たちがいただく季節の食材の変化にそのままつながっています。市場へ、さらには産地へ趣き、暦を忘れず、生産者の勤しみを忘れず、その日その日に手にとった食材によって、季節を組み立て、季節を調理し、季節を楽しんでいただく。料理の献立は、本来的にこうした変化とともにあり、季節とともにある献立を楽しんでいただくために、「しち十二候」はあります。季節に観じ、旬に歓び、健やかな身体に感謝する。そんな心安らぐひと時をお過ごしいただければ幸いです。


「七十二候」について

自然の暦「二十四節気七十二候(にじゅうしせっきしちじゅうにこう)」は、古代中国で作られ日本に伝えられました。二十四節気は半月ごとの季節の変化を表しますが、これをさらに約5日ずつ、3つの候(初候/次候/末候)に細分し、季節の移ろいを気象や動植物の変化・成長などによって表したものが七十二候です。
二十四節気は古代のものがそのまま使われているのに対し、七十二候のそれぞれの名称は何度も変更されています。日本でも、江戸時代に入って暦学者によって日本の気候風土に合うように、気候の違いや日本に生息しない動植物の名前を入れ替えるなどの改訂がなされています。
日本料理 しち十二候